アニメ「小市民シリーズ」の全話ネタバレ感想

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小市民シリーズの原作は読了済です。しかし、読んだのがかなり前なので良い感じに忘れており、アニメの第一話を新鮮な気持ちで視聴できました。

アニメの出来がかなり良かったので、全話の感想をこの記事にまとめていこうと思います。

部分的に今後の展開を知っているのですが、放送されていない内容は具体的に書かかないようにします。

また、最新話が放送される度に感想を追加していくので、1話以降も宜しくお願いします。

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第一話「羊の着ぐるみ」のネタバレ感想【小市民シリーズ】

TVアニメ「小市民シリーズ」第1弾PV|2024年7月放送開始

30分間穏やかな感じで進行していきましたね。箇条書きにしてみれば退屈に感じそうなストーリーですが、最後まで楽しく視聴できたのは、やはり原作が優れているからなのかなと思いました。

BGMがあまり流れないアニメ作品を見るのは久しぶりです。そのおかげで冒頭の合格発表や小鳩や小佐内の会話劇、推理パートにも没入できました。

一方で川辺での劇伴には雰囲気がありましたし、演出も作風とマッチしていて2人の人柄に興味を向けさせるものだったと思います。

TVアニメ『小市民シリーズ』公式サイト
米澤穂信の人気小説「小市民シリーズ」がTVアニメ化!2024年7月よりテレビ朝日系全国24局ネット“NUMAnimation”枠・BS朝日にて放送。清く慎ましい小市民としての高校デビューを飾り平穏な日々を送るつもりでいる小鳩と小佐内に平凡は...

キャラクターもきっちり仕上げられています。

小鳩は大体イメージ通りでした。ビジュアル・言動共に違和感がなかったです。

小佐内さんは、もっとキッツい印象がありました。見ていて意外と良い奴だな、性格丸いなって思って(笑)。今回いちごタルトをぶち巻かれたので、今後印象が変わっていくのかもしれません。

健吾は放送前にキャラデザインを見た時に「こんなイケメンだったか」とびっくりして、ネット上の反応でも似たような感想が多く目につきました。ただ、動画で見てみると殆ど違和感はなかったです。

声優の古川慎さんのキャラ解釈が正しかったんでしょうね。小鳩や小佐内も合っていますし、演技の完成度はかなり高いと思います。

また、作者の米澤穂信先生の作品には、大げさな言動を取る登場人物が少なく、「こういう奴いるよなぁ」とリアルに感じる事が多いです。

今回だと、3階の捜し物をしてくれと頼まれたのに勝手に帰っちゃった奴とか、男子4人に探し物をさせる事に抵抗があった女子とか。

ああいう脇役でも丁寧に作り込む事で現実感を出しており、普段見ているアニメにあまりない要素なので新鮮に感じました。

全体的にクオリティが高いアニメ化で、僕としては大変満足しています。しかし、少し人を選びそうだなとも思いました。

分かりやすい物語や派手な展開を好む人には、あまり向かないかも知れません。逆に、人物の言動や演出の細部に楽しみを見つけられる人とは相性がいいでしょう。

まだ1話ですからキャラや作風の紹介的な描写が多いので、感情移入しにくかったり興味を持てない人もいるはずです。多分、後1〜2話見てみると大分印象が変わってくるんじゃないかなと思います。今回、いちごタルトもぶちまけられましたし(笑)。

推理物ではありますが殺人のような大事件が起こる訳ではなく、日常系の雰囲気を維持しながら小鳩と小佐内が小さな事件と向き合っていく…という感じだったと記憶しています。多分(笑)。

氷菓と同じ作者で同じ日常系推理物とあって、ところどころ氷菓の内容を彷彿とさせる描写もありました。

氷菓と大幅に違うのは、主人公とヒロインの関係とキャラ設定で、違った魅力があると思います。その氷菓も放送されたのはかなり前ですし、令和にこういった作品がどれだけ受けるのか、私気になります。

1クールで『春期限定いちごタルト事件』『夏期限定トロピカルパフェ事件』の原作小説2冊を映像化するようです。いちごタルト事件の山場くらいまで視聴継続することを、強くオススメします。

第二話「おいしいココアの作り方」のネタバレ感想【小市民シリーズ】

滅茶苦茶贅沢な尺の使い方をしていましたね。散歩とココアだけで30分使った事には驚きました。

ココアの話は何となく覚えていたのですが、もうちょい後にくると勘違いしていました。

小佐内さんの盗まれた自転車は犯罪に使われていました。自転車を盗んだ奴やその仲間は、ただの不良集団かと思っていたんですが…。

いやいや、結構ガチ目の犯罪に手を染めていますね。高校生で見張りを立てて泥棒をするという話は中々聞きません。

それでストレスが滅茶苦茶溜まってしまい、小佐内さんがスイーツ奢ってくれオーラを全開にしています。彼女の本性の一端が現れていました。まぁ、悪いところばかりではないのですけれど。

小佐内さんの変装はなんだったんでしょう? もうすっかり原作内容を忘れてるな。

小鳩は、小佐内さんや健吾に振り回されて、とんだとばっちりを受けたと思います。

散歩していたらちょっと面倒くさい女に偶然あってケーキを奢ることになり、挙げ句にちょっと面倒くさい知り合いからメールがきて「つまり暇なんだな家に招いてやる」ですから(笑)。しかも帰りは夕方ですよ。

僕ならブチギレてるなぁ(笑)。まぁ、「知恵働きはやめたんだ」とかいいながら、結構楽しんでいたのかもしれませんけども。

健吾が小鳩の小学生時代の話をしていました。

「分かっている事は全部口に出さないと気がすまなかった」
「自分の知らないことを他人が知っていれば、憎まれ口に負け惜しみ」

こうして文字にしてみると本当に酷いです。これじゃあ、普通にトラブルメーカーですね(笑)。

氷菓の福部里志が似たような設定だった気がします。

健吾曰く、「今のお前はもっと質が悪い」ということです。小鳩の質の悪さも今後表現されていくはずです。

あと、健吾の顔(笑)。ケーキのフィルムも真顔で舐め始めるし、牛乳もそのままレンジで温めるし、ココアの美味しい入れ方も袋の裏に書いてあるやり方そのままだし。

最初、健吾がシンクを濡らさずに3つのカップだけでココアを入れたのは、何か小鳩を試す意図があると深読みしていました。違いました。

二話の内容は、小説では面白く読んだ記憶がありましたが、正直アニメでは冗長に感じました。

1クール12話前後で、原作の区切りの良いところまでアニメ化しないといけない制約があるので仕方のない事なのでしょうけど。

今回の話もつまらないという程じゃなかったんですが、2話目で起伏がない話をやると原作を読んでいない人の離脱率が上がりそうで、その辺がちょっと心配です。

とはいえ、今期アニメの中ではかなり好きな作品なので、3話に期待しています。小佐内さんがもっとハッチャケてくれれば、作品に対する印象がかなり変わってくると思います。

第三話「ハンプティ・ダンプティ」のネタバレ感想【小市民シリーズ】

小佐内さんがハッチャケてくれたので、面白くなってきました!! 一気に本性を見せてきましたね。怒りのボルテージが徐々に上がっていくところが見どころでした。

小佐内さんの怒りのボルテージ上昇ポイント

カンニング野郎? への怒り。

その件で小鳩に電話したが繋がらなくてムッとし、遠回しな態度で小鳩を学校へ向かわせる。小鳩の注文したモンブランも当然のように食う。

上記の怒りを封印されし「ハンプティ・ダンプティ」でのやけ食いで抑え込んだ…と思い込もうとしたところで「サカガミ」を発見。怒りのあまり我を忘れ、狼のごとく追いかける。

生徒指導室に呼び出され、更にフラストレーションが溜まる。

ボロボロになった自転車を回収。ネチネチと小鳩に愚痴る。

サカガミが自動車学校に通っている事を突き止めると、静かにブチ切れてもう本性を隠さなくなる。

多分、「ハンプティ・ダンプティ」にいた時には、小鳩を遠回しに責めてどうにかできるくらいの怒りしかなかったんだと思います。でも、その帰りに「サカガミ」を見つけて追いかけた時には、もう自制できない感じでしたね。

あの、サカガミを見失った時の顔(笑)。

ダメ押しで生徒指導室に呼び出されたのと、ボロボロの自転車を見た訳ですが、この頃には発する言葉の端々に耐え難い怒りが込められているのが分かります。そうしたディティールに小佐内さんの恨み深い性格がよく表現されていました。

小佐内さんの声優さんも静かにキレていた芝居が上手かったですね。声を荒げないキャラなので、怒りを表現するのがかなり難しかったんじゃないかと思います。

今回は、小鳩も小佐内さんもふざけている訳ではないのに、コントみたいになったシーンが沢山ありました。

一例

小鳩「自分の不注意で(自転車を)轢いておいて、よく文句なんて言えたもんだね」

小佐内 無視

小佐内「ドライバーさん可哀想」

小鳩「えっ」

小佐内さんが本性を隠さなくなってからの小鳩とのやり取も若干コントみたいで面白かったです。

小鳩の「ここで泣き寝入りしなかったら、小市民じゃない」のセリフとかも完全に笑わせにきてましたw

「私の春季限定の苺タルトを台無しにして〜」と言った際に流れてきた不穏BGMと不気味な夕焼けの背景も、分かりやすいハッキリとした演出でしたが今回のの内容に合っていて良かったと思います。

というか、前回小佐内さんが変装して商店街をうろついてたのも、サカガミを探していたからなんでしょうね。小佐内さんの自転車が使われた事件についても、被害者の住所・名前・被害の内容を丹念に調べていました。いや、もうお前が探偵役やれよって言いたくなるくらい、しっかりと調べています。

前話でも小鳩は小佐内さんに付き合っていましたが、今回は更に振り回されっぱなしで何だか可哀想になりました(笑)。小佐内さんが「でも私何もしてないの」と言った時、小鳩も「僕もだよ」と思ったことでしょう。

原作をかなり前に読んでいますが、カンニングのあたりは完全に忘れました。サカガミの件とは別の話につながるのかな?

小鳩が知恵働きをしなくなった事についても少し描かれました。散々嫌な目にあってきたようですが、今後そういった事にも触れられるんでしょうね。

健吾が昔の小鳩のことを嫌いじゃなかったのは意外でした。まぁ、本当に嫌いならこんなに付き合わないか。

今回で一気に話が進みましたね。4話でサカガミの件は佳境に入りそうな感じですし、狂犬と化した小佐内さんの活躍? についても期待しています。

第四話「狐狼の心」のネタバレ感想【小市民シリーズ】

小佐内さんはファイターでしたね。最後、水をぶっかけられた時にフラフラ歩き出したところは、闘志に満ち溢れていました。

それを見た小鳩に何「ふっ(笑)」って笑ってんだよと思いましたし、BGMも「ぽーっ、ぽーっ、ぽぉぉぉっ」と牧歌的な音出してんじゃないよと思いました。

一度目の報復パートを終えたので、原作未読の皆さんも結構本性がエグイと思ったことでしょう。

サカガミが自動車学校に行こうとしていた理由について推理した訳ですが、こうして見返してみると小佐内さんの推理力は非常に高いです。

今回、小鳩がした推理を事前にしており(前日にはサカガミの生年月日を調べている)、かつ一人で公文書偽造の証拠をゲットしています。

前回に引き続き、もうお前が探偵役やれよと思いましたw あと、最後に小佐内さんが食べていたパンケーキの量もエグかったです。

映像で表現されると、小佐内さんが狼である事に驚いていた健吾の気持ちがよく分かります。

あの小さな見た目で

「僕が狐だったと例えるなら、アレは昔狼だったんだ」

とか言われても、そりゃ信じられませんよね。まぁ、双子の妹「まき」の登場に一番驚いていたとは思いますが。

「今でこそ、小佐内さんが嬉しそうな顔をするのは、せいぜい甘いものを前にした時ぐらいだよ」

「小佐内さんは、自分に危害が加える相手を完膚なきまでに叩き伏せる時、一番楽しそうだったんだ」

バトル漫画の戦闘狂かな。

小鳩も最初の方は「小佐内さんの危機を救うんだ!!」みたいなノリだったのに、活き活きと推理し始めていって地が出ていました。

健吾のお姉ちゃんは、顔が広いからサカガミの生年月日を調べられたってことなんですかね。堂島家にも探偵がいます。

4話で原作第1巻の「春期限定いちごタルト事件」の内容が終わりです。このアニメは全10話で第2巻の「夏期限定トロピカルパフェ事件」までやるそうなので、次話から新章になるはずです。確か、夏期で人気が一気に増したというような話を聞いたことがあるので、次からが本番っぽいです。

もしかしたら、5〜10話までの間に短編か外伝かアニオリをやるかもしれませんが。その辺の情報を全く知らないので、実際のどうなるかは分かりません。

最後のシーンで水をぶっかけてきた女性がその後どんな目にあったか私気になります。あの男女がどんな関係だったのかなとか、その報復のとばっちりで男性の方にも被害が及んでいそうだなとか、色々と面白い想像ができる良いオチだったなと思います。

第五話「伯林あげぱんの謎」のネタバレ感想【小市民シリーズ】

小佐内さんが「これって私が悪いのかな…」と泣いていると最早笑えてきますねw。悲しんでいるのは報復の前フリかよと思えてきます。

「ハンプティ・ダンプティ」という名のやけ食い宣言をしていますしw。

ああ、コイツまた懲りずに面倒事を持ってきやがったなと思っていたのですが、今回はただの被害者で終わりました。

小鳩は知恵働きをすることに抵抗がなくなったようで、健吾の誘いに笑顔で乗っています。

昔は小鳩の推理に悪感情を向ける人がいたようですが、今回の推理を見ると別に嫌われるような態度じゃないなと思いました。

以前は今よりも厭味ったらしくやっていたんでしょうか。健吾も嫌なヤツだったとか言ってましたね。

小佐内さんはともかく、今の小鳩にはあんまり問題がないように感じます。牛乳パックごとレンチンする奴の方がよほど大きな問題を抱えています。

後、家庭科部の包丁を振りかざした危険人物はさっさと退学させた方がいいでしょう。

今回は、マスタード入りのあげぱんを誰が食べたのかを推理するという地味な内容でしたが、リアルな言動を取るスポットキャラ達が魅力的だったので楽しんで見れました。オチも良かったですし(笑)。

スポットキャラに興味を持てるか否かで、評価がかなり変わってきそうな話でした。

今回だと、有能部長「セバさん」の人物像とか、その「セバさん」をかなり慕っている門地と真木島の関係とか。

僕は、そういう細部の設定が気に入ったので、あれやこれやと想像して楽しんでいました。

僕がよく視聴している作品には、ああいう現実的なやり取りをする人物があまり登場しないので、毎回新鮮に感じながら視聴しています。

でも、現実感のある描写や日常の中の推理が好きなじゃない人は、「何でこんな事を延々とやっているんだろう?」と思ったかもしれません。

他には、作品全体に漂う雰囲気が好みなのも視聴継続している理由の一つです。

ただ、若干の冗長さは感じました。2話も同じなんですけど、Aパートで終わらせれられればテンポよく見れたと思います。原作小説とアニメでは消化スピードが違いますから、綺麗に収まらないのは仕方のない事なんですけど。

昨今はアニオリを作りにくい環境にありますから、簡単に改変もできないでしょうし。

次回以降、冗長と感じないような尺の使い方をしてくれると、もっと見やすくなるんじゃないかと思います。

第六話「シャルロットだけはぼくのもの」のネタバレ感想【小市民シリーズ】

突如襲来して「小佐内スイーツセレクション夏」を見せつける小佐内さんヤバイですね。「これ、なにか分かる?」って、いや分からねーよという話ですが、更に以下の攻撃が続きます。

「受け取ってくれないの?」と、甘いものが苦手な小鳩に半ば強制。

「じゃ、明日お店に行こうね」「じゃ、明日1時にね」と勝手に決定。

翌日、家を離れられなくなったとという自分の都合で、炎天下に小鳩をチャリでパシリさせる。

映像で見ると、小鳩の被害者感が際立ちますねw しかもこれから貴重な夏休みをかなり消費して、小佐内スイーツコレクションを達成しなければなりません。それでも小佐内さんに付き合う小鳩からは、最早ドM臭すらしてきます。

彼がシャルロットを食べていた描写は、原作よりかなり盛っていたような気がします。あんなんだったかな? デレっデレになりながら物凄く美味しそうに食べていましたねw

小佐内さんのシャルロットに手をつけようとした場面では「おい、報復されるからやめろ」と思った反面、「酷い目にあった報いを受けさせてやれ」と応援する感情も湧いてきました。

単にシャルロットが食べたかったのではなく、知恵試しをしたかったというのが一番の動機だったようですが相手が悪すぎましたね。あんなリスクの塊みたいな相手に好んでゲームをしかけるとは、小鳩も小鳩で面倒臭いやつです

毎回のように言っていますが、小佐内さんの推理力高いですね。それに恨み深くて察しがいいとか恐ろしい女です。企みがバレる原因となったティッシュで汗を拭いた時に、小鳩の方に全く目を向けていませんでしたからね。

まぁアニメでは騙そうとしていた小鳩が分かりやすく挙動不審でしたから、見破れだろうと思わせる表現になっていましたけど。

後、小佐内さんがじぃっと睨みつけて静かに詰問しながら、ティースプーンで責めるようにカップを叩いていた場面は、刺さる人にはとんでもなくぶっ刺さったんじゃないかなぁと思いました。

結局、小鳩は悪魔に屈してしまいました。コーヒーの麦茶割りまで飲んだのに…と思ったんですが、飲んだ後ですぐに表情が良くなっています。意外といけるのか? コーヒーの麦茶割り…。

来週からは、本格的に始動する小佐内スイーツコレクションをお楽しみ下さい。

第七話「シェイク・ハーフ」のネタバレ感想【小市民シリーズ】

ラストは衝撃的な展開でしたね。

しかし、小佐内さんはなぜ事件に首を突っ込んでしまうのか…。しかも小鳩に相談をしないし。

冒頭でレゲエ祭りのポスターや参加者が描かれており、小佐内さんがそれに関する変装をしていたのはドラッグの件を探っていたからのようです。

いちごタルト事件の時も、変装して商店街で情報収集をしていました。

「イサワ」のグループを見張っていたのは健吾だけでなく、小佐内さんも同じだった訳ですか。

推理パートの時も、内心ではドラッググループについて色々考えていたんでしょうね。

小佐内さんが拉致られるのは覚えていたんですが、経緯はほぼ忘れていました。夜の11時に電話をかけてきた際に、りんご飴のことで何かを伝えようとしているなぁとは思っていたんですが。

小佐内「今日のフローズンすいかヨーグルト」「私がごちそうしてあげるね」

君は何日も人を連れ回しているんだから、何なら全部ごちそうしなきゃダメなんだわ。

上記のセリフのシーンで小鳩は違和感を抱いていましたね。

それにしてもケンケン(笑)。2人でいる時にどんな会話をしているのか、私気になります。

あと、小佐内さんのお母さんがまともな人で逆にビックリしました。小佐内さんの性格は父親似なんでしょうか、それとも突然変異なんでしょうか。小鳩への反応を見るに、娘の素行や交友関係に不安があるみたいですね。

お母さんは「夏休みに入ってからは夜中に電話する回数も増えいているみたいで」と言っていましたけど、一方で小鳩は夜の11時に電話がかかってきた時に「珍しいな」と言っています。

多分小佐内さんは、今回の事件絡みで誰かと連絡を取り合っていたんでしょう。

こうしてまとめてみると、小佐内さんが事件に巻き込まれていることや、暗にサインを送っていた事に気付かされます。

5話と6話が平穏な話だったので、余計に落差を感じました。最終話の10話まで緊張感がある展開が続きそうですから、これまでとは違った面白さを見せてくれそうです。

第八話「おいで、キャンディーをあげる」のネタバレ感想

小佐内さんが誘拐されたと知って、口元が緩んでしまう小鳩は相当アレですね。本性が少し漏れていました。

とはいえ、小鳩の方にはまだ自制心があるので、事件を警察に任せようとします…というところまで小佐内さんは読んでいて、SNSかメールで暗号を飛ばしています。彼女は犯人達に捕まっていますから、予約送信で事前に設定しておいたんでしょうか。

小佐内さんの手のひらの上ですね。

小鳩「小佐内スイーツセレクション夏の次のターゲットだよ」

健吾「なんだソレ?」

そりゃそういう反応になるわなw

小鳩が犯人グループの居場所を見つけた時、警察にしっかり通報しておいたところはGJでした。

普通の事と言われればその通りなんですが、フィクションで同様の展開の場合、犯人と向かい合う前に通報する事ってあまりない気がします。しようとしたら犯人の一人に見つかって乱闘が始まるみたいな感じで。

この作品では乱闘シーンはカットでした。原作もそうだったかな? まぁ、相手が女子集団だと、絵的にパッとしないでしょうしね。小鳩も喧嘩が強いわけじゃないですし。

あと、原作にあった部分が所々カットされていた気がしました。2人で自転車飛ばしていたところ、危険運転してきた車に遭う、というシーンがあったようななかったような。

そして、3980円のタイトル回収「夏季限定トロピカルパフェ」。高校生にはキッツイお値段です。

ああ、これで事件解決かぁと思っていたら、最後の小鳩の発言でまた一気に緊迫感が出てきました。

全て誘拐されると分かった上での行動…。だとするなら、小鳩もですけど健吾はマジでとばっちりです。小佐内スイーツセレクションは、今回の報復のために作られたものだった訳ですか。

なんかもう狼って感じでもなくなってきましたね。鬼女とか魔女とか呪女とか、そんな印象です。

しかし、小鳩や健吾は描写されるにつれ人間性がどんどん分かっていくのに、小佐内さんだけは全く底が見えないのが不気味で面白いですw

第九話「スイート・メモリー(前編)」のネタバレ感想【小市民シリーズ】

「スイート・メモリー(意味…素敵な思い出・人夏の思い出)」

小佐内さん的には報復が上手くいったので、前者の意味でスイート・メモリーを使いそうですね。

気づけばラスボスが「イサワハスミ」から小佐内さんになっていて笑えます。

この展開を知っていた僕も「あんたヒロインちゃうんかい!!」と突っ込んでしまいました。いや、ヒロイン兼ラスボスかな。

「カワマタ サナエ」からボイスレコーダーを渡された事を嬉しくてたまらないという感じで話していたところに、性根の卑しさ(褒め言葉)が表れていました。小佐内さんの声優さんの事よく知らないんですけど、芝居に表現力があると思います。

小佐内さんからすれば「カワマタ サナエ」を昔救ってやったのに、1月ほど前に脅してきたので恩を仇で返された形となります。それで報復対象になったんでしょう。まぁ、ボイスレコーダーは保険として手元に置いておくだけで、具体的には何もしないつもりかもしれませんが。

しかし、ずっと美味しそうにパフェを食べながら受け答えしていましたけど、小鳩が真相に迫らなければ何食わぬ顔で適当に誤魔化して終わりだったんでしょうね。そこが一番恐ろしいです。

また、小佐内母が映ってまともな言動を取る度に、「なんでこの母親からこんな子が…」と思いました(笑)。

「小佐内さんはイサワハスミが逮捕される罪状が拉致監禁だけじゃ満足できなかった」「だから身代金目的の誘拐にランクアップさせた」

「身代金目的の誘拐にランクアップ」って言葉、生まれて初めて聞きましたよ。小佐内ゆき、同じ作者の作品「氷菓」のえるとは正反対のヒロインと呼べる人物です。

1話からずっと小佐内さんのヤバさが上がり続けましたね。小鳩はインフレに置いていかれた感があります。

小佐内さんが真相を語りだしてからは、小鳩も明らかに苛立ちや不快感を隠せなくなっていました。特に最後のやり取り「やっと当たったね、小鳩君」の後は、ちょっと可哀想になるほどウンザリしていました。

小鳩君、この夏は散々でしたね。というか、このアニメが始まってからずっと散々です。

でも来週もまだまだ解決編が続くので、小鳩君にはもう少し嫌な思いをしてもらって視聴者を楽しませてもらいましょう。

第十話「スイート・メモリー(後編)」のネタバレ感想【小市民シリーズ】

小山内さんはやってもいない罪に人を陥れたと責められた後で、小鳩にも問題があると指摘しています。あの発言は、ちょっと論点ずらしのように感じました(全て間違いではないですが)。

誘拐計画を立てていた「イサワハスミ」への対処や、脅してきた「カワバタサナエ」を利用したことはともかく、何の落ち度もない小鳩を利用したのは話が違いますし。これまでの推理も3話以降は大体小佐内さん関連です。

「ずっと私を告発し続けてとても楽しそうだった」も根本原因の小佐内さんが言える筋合いじゃないんですよ。

しかし、「たちの悪い嘘だ。嘘つきだ」と言われた後に、小佐内さんが口に手を当てて目をパチパチ瞬きしていた時の仕草はかなり狂気度が高かったですね(笑)。やっぱりオモシレー女です。

その直後に上記の「ずっと私を告発〜」のセリフを堂々と言えるのだから、やっぱり中々アレな人だなぁと思います。

小鳩は過去にやらかしていても本編部分では他人に大して迷惑をかけていません。一方で、小佐内さんは相当人を巻き込んでいます。

本人達からすれば大問題でも端から見れば「自分たちは狼と狐なのか」とか「小市民になれるか」という事に大した意味はなくて、小山内ゆきが心に深い闇を抱えているのが一番の問題のように思います。

オモシレー女の素振りがなく終始反省の態度をしていれば、犯罪ランクアップ大作戦にももっと同情的になれたのですけど。でもそうすると話がつまんなくなっちゃうんですよね。

そして現れる癒やしのケンケン…。

「2人が別れて、別々の人と付き合う」という凄い終わり方しました。まぁ、小鳩と小佐内さんは付き合っている訳ではないですけど、尚更衝撃を受けたという人も多かったでしょう。

新聞部の男の子が再登場して小佐内さんと一緒に出かけていった時に、「お前モブじゃないんかい」と思わず突っ込んでしまいました。「ハイキュー!!」に出てきそうなキャラデザです。

小鳩の方も天然な感じ? の彼女ゲットです。仲丸はこんな顔になったんですね。キャラデザも演技も原作で想像していたものより柔らかめの印象を受けました。

最後に炎上してたのは「イサワハスミ」の車ですよね。証拠隠滅? 誰がやったんでしょうか…。唐突に凄いのぶっこんで終わったなぁと思っていたら、2期決定の知らせがありました。来年の4月から最終巻の冬季限定までやるという事です。

僕は原作既読者ですが、読んだ時の記憶が薄れていたので10話まで新鮮な気持ちで視聴できました。

ネットの評価では前半部分の内容に賛否がありましたけど、後半にかけて評価が上がっています。2期でも後半の勢いを維持して、ちょっと普通とは違う魅力的な日常系作品を見せて欲しいと思います。

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