
2019年のお盆休み、お盆の期間
お盆休みの期間、今年は9連休が多い!?
伝統的なお盆の行事の期間は地域にもよりますが、お盆休みは新暦8月の13~16日にする企業が多いです。
そして2019年の8月は、10日が土曜日、11日が日曜日で「山の日」の祝日、12日が月曜日で振替休日です。
その後、13日の火曜日からお盆の行事が始まり、16日の金曜日が行事の終わりですから、すぐに土曜日(17日)・日曜日(18日)がきますね。
ですから今年は有休などを使わなくても、10日から18日までの9連休となる会社が多そうです。
お盆の期間
○ 「月遅れの盆」…8月13日(火)~8月16日(金)
・東京や沖縄などを除いた多くの地域
○「新の盆」…7月13日(土)~7月16日(火)
・東京や横浜などの一部地域
○ 「旧の盆」…旧暦の7月13日~7月15日、新暦だと8月13日(火)~8月15日(木)
・沖縄県や他の南西諸島などの一部地域
・地域によっては16日まで
※地域によって違いがあります
お盆とは

お盆とは、先祖や故人の霊をお迎えして供養する期間です。お盆になると、先祖や故人の霊があの世から現世に帰って来ると信じられており、年に一度一緒に過ごしてご冥福をお祈りします。
お盆は地方色が強く、地域に根付いた方法で迎え火・送り火・お墓参り・お供え物などをしています。
しかし形は違えど、祖先の霊を供養するという目的は同じなのです。
お盆の歴史、お盆の起源、名称の由来
日本には古来から行ってきた祖霊を祀る習慣があり、それらが後に伝わってきた仏教と結びついて、今日のお盆の形が出来上がったと考えられています。
お盆の正式な名称は、盂蘭盆会(うらぼんえ)もしくは盂蘭盆(うらぼん)といい、この仏教行事は中国から伝わってきました。
日本では、606年に推古天皇が行った法要が最初の盂蘭盆会だといわれています。
盂蘭盆会が日本に伝わった後、8世紀に夏に祖先を供養する風習が定着しました。
お盆の起源は諸説ありますが、正確なところは分かっていません。
元々、お盆を行っていたのは武家や貴族などの上流階級だけでしたが、江戸時代になるとお盆に必要な蝋燭が安価になったので、庶民の間にも広がっていったといいます。
お盆の「盆」は供物を置く容器のことで、いつしか供える対象の先祖の霊の名称となり、盂蘭盆と混同されたと考えられています。地域によっては、祖先の霊を「ぼんさま」と呼んでいます。
また、七夕・夏祭り・盆踊り・お中元などもお盆が起源の行事です。
盂蘭盆の由来となった伝説
盂蘭盆は、サンスクリット語の「ウランバナ」の音をそのまま移した音写語で、「逆さ吊りの苦しみ」という意味です。
盂蘭盆経には、その元となった伝説があります。
※安居…僧侶達が1か所に集まって修行すること
安居の最中、釈尊の弟子である目連尊者は、神通力で亡母が餓鬼道に地獄に堕ちたことを知ります。目連尊者は母親に食べ物や水を与えますが、それらが炎となってしまい食べさせる事ができません。
その事で教えを乞われた釈尊は、「安居が終わる日に、すべての比丘に食べ物の施しをすれば、母親もその一端を食べる事ができるでしょう」と伝えます。
目連尊者がその通りに実践すると、比丘達の喜びが地獄に堕ちている者達にまで伝わり、母も施しの一端を食べることができました。
「旧の盆」「新の盆」「新盆」の違い、7月・8月に始まるお盆

○ 「旧の盆(きゅうのぼん)」は旧暦の7月15日を中心に、7月13日から7月15日の間に行事をする(地域によっては16日まで)
・沖縄県や他の南西諸島など一部地域
○「新の盆(しんのぼん)」は新暦の7月15日を中心に、7月13日から7月16日の間に行事をする
・東京都、横浜市などの一部地域
○ 「月遅れの盆」は新暦の8月15日を中心に、新暦8月13日から8月16日の間に行事をする
・多くの地域
○「新盆(しんぼん、にいぼん、あらぼん)」「初盆(はつぼん)」は、四十九日を終えた後に初めて行うお盆で、通常よりも厚くもてなす
・「新の盆」「初盆」とは別の行事
※地域によって違いがあります
お盆が始まる日を「迎え盆」「お盆の入り」、お盆が終わる日を「送り盆」「お盆の明け」といいます。
明治時代に改暦したため、新暦の日付でお盆をする地域と、旧暦の日付でお盆をする地域に分かれました。現在では、旧暦の日付でお盆をするのは沖縄など少数の地域しかありません。
同じ新暦で行う「新の盆」と「月遅れの盆」でも、7月13日開始と8月13日開始の違いがあります。
開始時期がずれた理由はよく分かっていませんが、「7月は農業が忙しい時期だから1月ずらした」という説が有力です。
「新の盆」と「月遅れの盆」の内容は殆ど変わらず、開始時期の違いよりも地域差の方が大きいです。
7月13日から始まる「新の盆」を行っているのは、東京などの一部地域だけです。
多くの地域は、8月13日から始まる「月遅れの盆」で行っていますね。
また、新暦の7月13日から行う「新の盆」と、四十九日を終えた後に初めて行う「新盆」「初盆」は別の行事なので、混同しないようにしましょう。
「新盆」「初盆」の際は法会を行う事もあり、絵柄のない白提灯を用意するなど、通常のお盆とは違う準備をする必要があります。
お盆に行う「迎え火」と「送り火」とは?

「迎え火」は、祖先の霊が迷わずに来れるようにするための目印です。12日か13日の夕方や夜に、祖先や故人の霊をお迎えするために焚きます。
焙烙(ほうろく)という平たい素焼きの器の上で、皮をはいだ麻の「おがら」を折って燃やす、というのが一般的なやり方です。
耐熱性の強い皿でおがらを燃やす場合もありますし、集合住宅などで火を燃やせない場合は、提灯や蝋燭を「迎え火」の代わりにする事もあります。
「迎え火」をする場所は「玄関」「庭」「家の関口」「お墓」など地域によって違い、墓から家まで松明や提灯を置く地域もあります。

「送り火」は、祖先の霊をあの世に送り返すためにします。15日か16日に行い、やり方は「迎え火」と同じです。
五山の大文字焼きは送り火の名残ではないかと考えられており、岩手県や長崎県では送り火の代わりに灯籠流しや精霊流しをしていますね。
「迎え火」をする日のことを「迎え日」といい、「送り火」をする日のことを「送り日」といいます。
キュウリの馬と牛のお供え物

「迎え火」と「送り火」をする際に、馬に見立てたキュウリや、牛に見立てたナスを飾る地域が多くあります。
あの飾りは、祖先の霊のために作った乗り物なのです。
キュウリの足が速い馬は「早く帰ってきてもらえるように」という願いが込められており、「迎え火」の時に置きます。
ゆっくり進むナスの牛は、「現世に長くとどまって欲しい」という願いが込められていて、「送り火」の時に置きます。
ただし、この風習がない地域もありますし、意味が全く違う地域もあります。
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