「浮き足立つ」の誤用【意味や間違いを解説、例文、類語、読み方】

言葉【意味・誤用】

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「浮き足立つ(うきあしだつ)」の誤用・意味・間違い・読み方

○恐怖や不安で落ち着きを失う。逃げ腰になる。

×ウキウキして落ち着かない様子。楽しみ。嬉しい。ワクワクする。

 「浮き足立つ(うきあしだつ)」の本来の意味は「恐怖や不安で落ち着きを失う。逃げ腰になる」であり、この語を「ウキウキして落ち着かない様子」「楽しみ」「嬉しい」「ワクワクする」という意味で使うのは間違いです。

 マイナスの感情が原因で落ち着かない場合に用いる言葉なので、プラスの感情が原因で落ち着かない場合に用いるのは間違いです。

 「浮き立つ(うきたつ)」が「ウキウキして落ち着かない様子」という×の意味の言葉です。「足」の字の有無で意味が真逆に変わりますから、言い間違い・書き間違いには気をつけましょう。

 「浮き足立つ」という字面から「浮き立つ」「浮かれる」「うきうきする」などの言葉と混同されやすいため、誤用が広がったと考えられます。また、「浮足立つ(うきあしだつ)」の使い方も誤用ではなく、意味は「浮き足立つ(うきあしだつ)」と同じです。

 文化庁が実施した世論調査(令和元年)では、本来の意味「恐怖や不安で落ち着きを失う」を選んだ人の割合が26.1%、誤った意味「ウキウキして落ち着かない様子。楽しみ。嬉しい。ワクワクする」を選んだ人の割合が60.1%でした。

「浮き足立つ」の使い方・例文

 「浮き足立つ」は「恐怖・不安で落ち着きがなくなった状態」を表す場合に、「心が浮き足立つ」「気持ちが浮き足立つ」の形で使うのが一般的です。

 「浮き足」は、「浮き足立つ」「浮き足になる」という形で使われることが多く、単体で使用される事は殆どありません。

○例文1…数日前から人員削減の噂が流れ始めたため、同僚達は気持ちが浮き足立っている

○例文2…近所で強盗事件が起きたと報道されて、現場周辺の住民達の心が浮き足立ってしまった

×例文1…クリスマスやお正月が間近に迫り、子供達が浮き足立ってきた

×例文2…結婚式を直前に控えている友人は浮き足立っている

×例文3…三ヶ月ぶりに彼女に会えるので気持ちが浮き足立っている

「浮き足立つ」の【類語・言い換え表現】、「足が地に着かない」など

「浮き足立つ(恐怖や不安で落ち着きを失うの意味)」の類語

 

□逃腰(責任などから逃げようとする態度)
□浮腰(精神的に不安定になり態度が落ち着かないこと)
□尻込み(心が怯みためらうこと)

誤った意味「ウキウキして落ち着きを失う」の言い換え表現

 

□浮き立つ(うきうきして落ち着かない状態)
□浮かれる(たのしくて気持ちがうきうきすること)
□浮つく(うきうきして気持ちが落ち着かないこと)
□足が地に着かない(緊張したり感情がたかぶったりして、心が落ち着かないこと)

「浮き足立つ」とは【語源・由来】

 「浮き足(うきあし)」は、地面や海底につま先だけが付いており、かかとが上がっている状態を表す言葉です。つま先立ちの体勢は不安定なことから、「落ち着かないさま・逃げ腰になること」を意味するようになりました。

 「浮き足」は室町時代には用例があり、「落ち着かないさま・逃げ腰になること」の意味が加わったのは江戸時代後期です。

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