8割以上が誤用している「存亡の機」【この慣用句の意味と例文】

「存亡の機(そんぼうのき)」を「存亡の危機(そんぼうのきき)」と用いるのは誤り

「存亡の機(そんぼうのき)」のことを「存亡の危機(そんぼうのきき)」と用いるのは誤用です。

「存亡」の意味は「生き残るか滅びるかということ」で、「機」の意味は「大事なところ。かなめ=重要な時」です。ですから、「存亡の機」の意味は「生き残るか滅びるかの重要な時」となります。

しかし、「機」を「危機(あぶない時、あぶない状況)」に変えてしまうと、「生き残るか滅びるかのあぶない時」となり意味が変わってしまうのです。

また、「存亡の危機」を用いた発言・文章の中には、「存続の危機(引き続き存在できるかどうかが危ぶまれる状態)」と表した方がよい例が多く見受けられます。

国語に関する世論調査で8割以上の人が誤用していた

文化庁が行った(H28)で、「存亡の機(そんぼうのき)」を使っている人が6.6%「存亡の危機(そんぼうのきき)」を使っている人が83.0%という逆転した結果が明らかになりました。

殆どの人が「存亡の危機」を使っており、国会会議録や書籍、新聞でも「存亡の機」の使用率は前者よりかなり低いです。通信社の用語集でも誤用と断じているもの少なく、既に誤用とはいえないのではないかと考える人が増えています。

本来の言い方は「存亡の機」で間違いありませんが、相手に意味が伝わないと判断した場合は他の言葉に言い換えるなどした方がよさそうです。

例文

・A社は組織的な不正行為が発覚したことで経営不振に陥り、存亡の機に立たされている。

・古くから受け継がれた来た多くの職人文化は、後継者不足によって今存亡の機にある。

・就任して間もない大統領は、国家存亡の機に直面した。

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