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「奇特」を風変わりという意味で使うのは誤用

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奇特(きとく)の意味・誤用

 

「奇特」の正しい意味

○ 1.行いや心がけが感心なさま。殊勝。
○ 2.非常に珍しいさま。非常に不思議なさま。
○3.神仏などが持つ不思議な力。

「奇特」の誤った意味

×奇妙。風変わり。

 

 「奇特(きとく)」は「行いや心がけが感心なさま。殊勝」という意味の言葉です。他にも2つの意味がありますが、○2と○3の意味ではほとんど使われなくなりました。
 「奇特」を「奇妙」「風変わり」という意味で使うのは誤用です。○2の意味「不思議なさま。珍しいさま」と混同しないように注意してください。

 「奇特は誉め言葉なので、揶揄するような意味では使わない」と覚えれば誤用せずに済むでしょう。

 

 また、「奇特」は古くから「きどく」と読まれてきました。ですが現在では、「きとく」と読むのが一般的です。

 

 

 

 

「奇特」を使った例文

 

○その若さで親に仕送りをするなんて、今時奇特な人もいるもんだねぇ。

○ ボランティアの地域清掃に参加するとは奇特な心がけだ。

×小指の爪だけ伸ばすなんて奇特な奴だな。

×あの人はいつも奇特な言動をとる人だから注意してね。

 

 

「奇特」の類義語

 

・殊勝…行いや心がけが感心なさま。

・神妙…行いや心がけが感心なさま。

・感心 …行いや態度が立派で褒められるべきさま。

・健気…心がけがしっかりとしているさま。

 

 

国語に関する世論調査

 

 文化庁平成27年に実施した『国語に関する世論調査』では、49.9%の人が本来の意味を選んでおり、27.9%の人が誤った意味を選んでいます。

 

 若い年代ほど誤用する割合が高く、16~19歳の誤用率は52.4%、20代の誤用率は49.4%、30代の誤用率は43.3%、40代の誤用率は35.6%でした。
 一方で50代から70歳以上の年代は誤用率が20%前後しかないという結果が出ています。

 

ジャンプ放送局の『奇特人間大賞』が誤用を広めた?

  

 

 ジャンプ放送局は、1982年から1995年まで週刊少年ジャンプに掲載されていた読者投稿欄です。その中で最も人気だったコーナー『奇人人間大賞』での奇特という言葉の扱いが、誤用を広める原因になったのではないか、という説があります。

 

 上記の国語に関する世論調査では40代を境に誤用が増えています。現在30代半ばから40代の人たちは、ジャンプ放送局が終了した年(1995年)の主要な購買層でした。
 1994年の週刊少年ジャンプの発行部数は世界一(653万部)だったので、その大きな影響力から誤用が定着した原因になったのではないか、と考える人がいるのです。

 

 『奇人人間大賞』というコーナー名は本来の意味に基づいて命名されたのですが、ジャンプ放送局を主催していたさくまあきら氏は、「いつの間にか『妙なやつ大集合』になっちまった」と単行本4巻(1986年)に書いています。更に5巻(1987年)では「今や世間でも、変な奴を奇特と呼ぶまでになった」とも書いています。

 

 『奇人人間大賞』がどれ程の影響を与えたのかは判然としません。
 ただ、1980年代後半には誤用が広まりつつあったようです。

  

 

 

まとめ

 

まとめ

□ 「奇特(きとく)」は、「行いや心がけが感心なさま。殊勝」という意味。

 

□ 「奇特」を「奇妙」「風変わり」という意味で使うのは誤用。

 

□「きどく」とも読めるが、「きとく」と読むのが一般的。

 

□類義語は、殊勝(行いや心がけが感心なさまの意)や、神妙(行いや心がけが感心なさまの意)。

 

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