「愛嬌を振りまく」の意味・誤用【例文・語源・愛想を振りまく?】

言葉【あ行】

「愛嬌を振りまく」の意味、愛想を振りまくは誤用ではない?

本来の言い方

○愛嬌を振りまく(あいきょうをふりまく)

誤用とされている言い方

△愛想を振りまく(あいそうをふりまく)

□「愛嬌を振りまく」の意味…周りの人に、にこやかな態度を取る。

正しい言い方が「愛嬌を振りまく(あいきょうをふりまく)」で、「愛想を振りまく(あいそうをふりまく)」という言い方は誤用とされています。

「愛嬌」は「元々備わっていて好印象を与える要素(顔つき・仕草・可愛らしさなど)」のことで、「愛想」は「意識して好印象を与える態度・言動」を意味します。

これまで「愛想」は振りまくことができないので誤用、または「愛想を振りまく」は慣用的に誤用とされてきました。

しかし、現在は複数の辞書に「愛想を振りまく」の意味が記載されており、100年以上前から用例があることが分かっています。近い将来、殆どの辞書が「愛想を振りまく」を認めるようになるかもしれません。

平成27年度の「国語に関する世論調査」では、本来の言い方とされる「愛嬌を振りまく」を選んだ人が49.1%誤った言い方とされる「愛想を振りまく」を選んだ人が42.7%でした。

「愛嬌」の由来・語源

「愛嬌」は仏語の「愛敬相(あいぎょうそう)」が語源です。

「愛敬相」は「仏・菩薩の温和で慈悲深い表情、態度」を指す語で、後に「愛敬(あいぎょう…親愛や尊敬の気持ちを持つの意)」の形に変化し、室町時代頃には清音の「愛敬(あいきょう)」が使われるようになりました。

その頃から段々と「敬う」という意味では使われなくなっていきます。次第に「可愛らしさ、愛らしさ」という意味で使われるようになり、近代には可愛らしさという意味の「嬌」の字が当てられ、現在と同じ形の「愛嬌」になりました。

そして明治には「振り向く」と結び付き、「愛嬌を振りまく」という形で使用されています。

「愛嬌を振りまく」の例文

「その人が本来持っている好ましさ(顔つき・仕草・可愛らしさなどが与える雰囲気・印象)を周囲に振りまく」という意味合いで使いましょう。

赤ちゃんが周囲に愛嬌を振りまくと、瞬時に皆を魅了した。

同僚は結構ミスをするのに、いつも愛嬌を振りまいているためか何となく許されてしまう。

アイドルグループのセンターに抜擢された彼女は、愛嬌を振りまく親しみやすさで男女ともに高い人気を獲得しています。

愛嬌を振りまくA先生は多くの生徒から好かれている。

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